50代からの住まいのお金相談室 > お知らせ > 家計のコロナ対策5 家計が急変したら奨学金の「緊急採用」「応急採用」

家計のコロナ対策5 家計が急変したら奨学金の「緊急採用」「応急採用」

住いのお金専門ファイナンシャル・プランナーの有田美津子です。

 

家計のコロナ対策第5弾は、家計が急変したときの奨学金の「緊急採用」「応急採用」についてです。返還は奨学金を借りた本人が行いますが、「緊急採用」「応急採用」時の家計急変とは、親御さんや家計を維持する人の収入が急激に減ってしまった時の対策です。

 

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金には、元金だけを返済する「第一種奨学金」と利息をつけて返す「第二種奨学金」があります。どちらも進学予定の時に申し込む「予約採用「」と進学先で申し込む「在学採用」があります。どちらも春にガイダンスを受け、スカラネットで申し込み、審査を受け、実際に奨学金を受け取れるのは入学後5月ごろからとなります。

 

申し込みの時期を逃してしまうと、1年間は奨学金を受けることはできません。

 

しかし、失職や破産、災害などで家計が急変した場合、家計急変から12カ月以内であれば、緊急に奨学金を受けることができます。

 

家計急変時の第一種奨学金の採用を「緊急採用」、第二種奨学金の採用を「応急採用」と呼んでいます。

 

 

緊急採用の要件の主なポイントは

①在学している学校を通して申し込み

②年間を通していつでも申し込み可能

③学力基準:平均水準以上、修了できる見込みがある者など

④家計基準:家計の急変で、その後1年間の収入が基準を満たすものなど

⑤貸与時期:家計急変後希望する時期から

⑥貸与終期:年度末まで。1年ごとに「緊急採用奨学金継続願」提出で延長可能

 

などです。成績は学校の判断、収入の基準については世帯人数や給与所得者か自営業者かといった働き方によっても異なりますので、まずは在学している学校の窓口で相談しましょう。

 

応急採用の要件の主なポイントは

①②までは緊急採用と同様

③④学力基準:経済困難が継続すると見込まれるもの・学力と家計を総合的に判断して、学校長が必要と認めるもの

⑤家計が急変した月、または採用年度の4月以降で希望する月

⑥貸与終期:標準修業年限が終了まで

 

こちらも、学校が相談窓口となっています。

 

経済的な理由で学校をやめざる得ない、ということがないように支援するのが奨学金の目的です。まずは、継続をあきらめず、学校を続けるために相談してみてください。

 

そして、卒業後は自分が働いたお金で、次の学生さんたちの奨学金のために、しっかりと返還していきましょう。

 

参考サイト:JASSO 

緊急採用 https://www.jasso.go.jp/shogakukin/moshikomi/kinkyu_okyu/kinkyu.html

応急採用

https://www.jasso.go.jp/shogakukin/moshikomi/kinkyu_okyu/okyu.html

新型コロナウィルスの対応について(4/15時点)

https://www.jasso.go.jp/news/1327624_1545.html